III.輸送機材の動員体系

1.鉄道

 北朝鮮における人員、物資輸送の80%以上は、鉄道が担当している。このような奇形的輸送体系は、戦時にもそのまま適用される外なく、従って、戦・平時を問わず、鉄道は、北朝鮮の最も重要視する輸送手段である。北朝鮮がこのように人員、物資の80%以上を鉄道に依存しているのは、油類難と輪転機材の落後、部品の不足により自動車輸送が難しくなっており、劣悪な道路事情まで重なり、輪転機材の寿命も短くなるのみならず、鉄道輸送が比較的安く、何よりも鉄道の電気化により外貨が余りいらないためである。

 北朝鮮は、このように鉄道を重要視するために、平時にも鉄道運営を軍隊と一緒にしており、鉄道の組織編制も軍隊と一緒にされている。鉄道部傘下の鉄道局は、党委員会も軍隊と同じ政治部体制で運営され、他の行政組織も末端まで軍隊と同じ組織編制で運営されている。鉄道勤務者は、平時にも制服に軍と全く同じ階級章を付着し、軍と同じ服装体系で働いている。

▲戦時

 戦時に鉄道部を始めとする全ての鉄道機関は、即刻現役に転換され、人民武力部鉄道司令部に所属し、戦時輸送を保障するようにされている。人民武力部鉄道司令部は、平時には、軍隊に必要な物資の輸送を優先保障する任務を帯びているが、一旦有事の際には、全ての鉄道機関を引き受け、戦時輸送指揮を行う。鉄道勤務者は、戦時にも軍に徴集されず、そのまま軍服務を認定される。戦時に鉄道勤務者の人員補充は、軍入隊形式に触れ、召募(徴集)を通して分類された人員として補充する。

2.その他の輸送機材

 鉄道のみならず、北朝鮮の他の全ての輸送機材も、戦時動員態勢を備えており、定期的に召集及び準備物検閲を受けている。自動車の場合、戦時に備えた準備物は、前照灯隠し(前照灯の光が下にだけ向かうようにし、前照灯に付着する装置)、擬装網、シャベル、つるはし、信号用旗等を常に準備しておき、月1回の定期召集時期、準備物を付着及び携帯して、集結場所に集まらなければならない。しかし、最近、北朝鮮の油類事情の悪化により輸送機材の動員訓練も定期実施できず、情勢緊張時にのみ行っていることが知られている。

▲戦時

 戦時に自動車を始めとする全ての輸送機材は、最高司令部の統一的な命令指示により、動かなければならず、輸送機材が必要な機関は、最高司令部の配車命令に従い配定された輸送機材だけを利用することができる。これは、戦時、軍隊と軍需物資の優先輸送を保障するための措置の1つである。

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最終更新日:2003/01/02

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